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2008年05月11日

与えられた寿命

昨夜、テレビで、「グリーンマイル」という映画が放映されていました。

かれこれ、劇場を含めて5~6回は見たでしょうか・・・。

少女殺害の冤罪で死刑を前にした黒人の大男。彼は、病気を治したり透視したりする不思議な能力をもっていました。監視員の主人公との関係を通してさまざまな人の「人生」を考えさせられるストーリーでした。

死刑執行後、当時40歳代だったがそれから数十年が経過し、100歳を超えて今だ、生きながらえている主人公。妻や子供、周囲の友人達に先立たれ、「生かされている」と言った本人のセリフが何度見ても心に響きます。

私が高齢者施設で働いていたころ、定期的にショートステイをしていたおばあさんがおられました。歳相応の物忘れはあるものの、ご自分の意思表示はしっかりされていましたが、年々日常生活自立度(ADL)、いわば自分の身の回りのことが自分でどれくらいできるかという尺度のことですが、年々低下の一途をたどっていました。その当時で105歳。お年寄りのことをよく知らない方は、「100年も生きたらしょうがないじゃないの?」と思われるかも知れませんが、本人にとってはこのADLの低下は生きていくためにとても深刻なことなのです。

ある時、そのおばあさんとゆっくりお話できる時間があったため、ベンチに並んで腰掛けて話を聞いていると、
「好きでこんな長生きしてるのと違うで!ちょっともお迎えが来てくれへんのや・・・」と、悲しげに言われ、私の胸にずしんとつきささりました。

明治・大正・昭和と1世紀以上の間、もちろん楽しい思い出もあるでしょうが、数々の悲しい出来事に出会って来られたんだと思います。

「グリーンマイル」を見るたびにこのおばあさんのことを思い出し、「好きで長生きしてるのと違うで・・・」と言ったおばあさんの姿と言葉が
とてもリアルによみがえります。

そのおばあさんも、ちょうど1年前の今頃、誤嚥性肺炎のため病院でお亡くなりになりました。105歳の大往生でした。

人の人生はこの先どうなるかわかりません。もし、わかれば恐くて生きて行けないでしょう。ただ、間違いなく、与えられた寿命に向かって生きています。

死の間際に「素晴らしい人生だった」と言えるように生きて行きたいと願って止みません。

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電話 075-212-8637

京都 タイマッサージサロン 風(ろむ)


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Posted by みえちゃん at 15:45│Comments(0)介護
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